2025年7月1日(火曜日)からOsaka Metro 御堂筋線・中央線をCO₂排出量実質ゼロで運行します

[2025年6月25日]
 Osaka Metro は、2050年度のカーボンニュートラルの実現に向けて、2025年7月1日(火曜日)から、御堂筋線と中央線の列車運行及び駅施設等で使用するすべての鉄道用電力を、実質的に再生可能エネルギー由来の電力に切り替えます。これにより、年間で約7万トンのCO₂排出量を削減し、御堂筋線と中央線をCO₂排出量実質ゼロで運行します。
 Osaka Metro Groupでは、2030年度にグループ全体のCO₂排出量を46パーセント削減(2013年度比)、2050年度に実質ゼロを目指しており、省エネ車両の導入や、駅構内・車内照明のLED化による電力使用量の低減、2025年大阪・関西万博における会場内外での輸送を担うEVバスの導入など、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取組みを推進しています。
 Osaka Metro は、今後も環境負荷の少ない公共交通機関として、2025年大阪・関西万博において安全・安定輸送を担うとともに、事業活動を通じて持続可能な社会の実現を目指します。
※2024年度の年間電力使用量の実績に基づく

  • 御堂筋線30000系
  • 中央線400系

1 開始日
2025年7月1日(火曜日)

2 対象範囲

御堂筋線・中央線 全線

御堂筋線 中央線
営業キロ 24.5キロメートル 21.1キロメートル
駅数 20駅 15駅

3 実質的に再生可能エネルギー由来の電力を導入する仕組み
御堂筋線と中央線全線の列車運行及び駅施設等で使用するすべての鉄道用電力に、関西電力株式会社「再エネECOプラン」を活用した実質的に再生可能エネルギー由来の電気供給プランを適用することで、CO₂排出量ゼロとなる仕組みです。
※再エネECOプランとは
関西電力が提供する非化石証書(再生可能エネルギー由来)の持つ環境価値を付加した実質的にCO₂フリーの電気料金メニュー。

(イメージ)

4 カーボンニュートラル社会の実現に向けたPRの実施

今回の御堂筋線・中央線でのCO₂排出量実質ゼロ運行の開始に伴い、駅及び車内のデジタルサイネージ等にキービジュアルを放映しPRします。当社をご利用いただくお客さまに、Osaka Metro の取組みを身近に感じていただき、脱炭素化への機運醸成を図ります。

キービジュアル


キービジュアル(縦型)


デザインコンセプト


都市を走り、自然を守る。
車両と里山の動物を“並走”させ自然との共存を表現しています。
日本固有種を採用することでリアリティを高め、都市移動が自然保護につながるというメッセージを直感的に感じていただきたいと考えています。



(参考)Osaka Metro Groupにおけるカーボンニュートラル実現に向けた取組み

Osaka Metro Group ではカーボンニュートラルの実現に向けて、「使用するエネルギー量を低下させる省エネ施策」「CO₂を排出しない再生可能エネルギーの活用等」の両側面から環境負荷の少ない公共交通機関の魅力を向上させるなど、社会的課題への解決に注力してきました。


  • 2020年 全車両でVVVF(Variable Voltage Variable Frequency)インバータ制御方式を採用
    1984年に導入した20系車両では、サードレール方式としては日本で初めて、使用電力を削減するための回生ブレーキ※1を装備した「VVVFインバータ制御装置※2」を採用し、2020年にはすべての車両がVVVFインバータ制御方式となりました。回生ブレーキで生み出した電力は、他の電車や照明器具などの駅舎の電源として有効活用しています。
  • 御堂筋線新20系・30000系


  • 2022年 EV(電気)バスの導入
    2022年度から2025年度にかけてディーゼルよりも環境負荷の少ないEVバス(電気バス)を導入し、2025年大阪・関西万博での輸送を担っています。
    今後もEVバスの活用を進め、2035年度を目途にすべての路線バス車両のEV化を目指します。
  • EV(電気)バス


  • 2023年 新型車両400系の導入
    2025年大阪・関西万博のメインアクセス路線の中央線には制御装置にSiC(Silicon Carbide)※3素子を用いた新型車両400系を導入し、更なる省エネ化を図っています。また、車両状態の常時モニタリング、自動運転実証実験等の新たな技術開発にも取り組んでいます。
  • 新型車両400系


  • 2025年 保有車両の69パーセントにLED車内照明の導入
    新造車両や中間更新改造車両の車内照明にLEDを採用し、従来の蛍光灯に比べ消費電力量をおよそ50パーセント削減しています。
  • LED車内照明(30000A系)


  • 2025年 駅構内照明のLED化を92パーセントの駅で実施
    地下鉄・ニュートラムの省エネ化を図るため、消費電力が蛍光灯の約3分の1であるLED照明への切り替えを2014年度の梅田駅以降順次実施しています。
  • 夢洲駅ホーム部LED照明


  • 2025年 カーボンナノチューブ電極を用いた有機薄膜太陽電池の実証実験を実施
    当社グループが保有する施設において太陽光パネルを設置し発電するとともに、未来モビリティ体験型テーマパーク「e METRO MOBILITY TOWN」において、名古屋大学と共同で次世代太陽電池であるカーボンナノチューブ電極を用いた有機薄膜太陽電池(CNT-OPV)の実証実験を実施しています。
  • 展示車両に取り付けたCNT-OPV

※1 回生ブレーキ
電車がブレーキをかけたとき、モーターを発電機として作用させ、発生した電力をサードレール(電車線)に戻し、他の電車が使えるようにする電気式ブレーキのこと。

※2 VVVFインバータ制御装置
半導体を用いて電圧や周波を変化させながら、交流モーターを効率よく制御し電車の加速力や速度を制御する装置。従来の抵抗制御等と比べ、エネルギー効率が高い。

※3 SiC(Silicon Carbide)
シリコン (Si) と炭素 (C) で構成される化合物半導体材料。VVVF インバータ制御装置に採用することで、熱に強く電流オン・オフ時のスイッチング損失が少なく小型軽量化が可能となる。



※本件は、当社グループが掲げるSDGsの推進に関する取組みの、下記に基づく内容になります。

移動手段の変革

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